夢語り、共演絵、サイトジャンル外の夢絵や夢主設定など色々置いてます。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
これまた思いつき。
紫苑が去って、霧花が部屋に戻った後の事。
アイク→霧花。
紫苑が去って、霧花が部屋に戻った後の事。
アイク→霧花。
「…急にあんな事聞いてて混乱したと思うけどさ、出来れば気にしないでほしいんだ…
皆で噂すること、霧花本人やネスやオレにも聞く事はナシの方向で。」
「…(コクッ(全員)」
…霧花が戻った後のこの部屋の空気は、静かを通り越して、気まずいものだった。
紫苑を怒鳴った後の零音とネスは、いつもの零音達にはない…
ピリピリした空気を纏っていて…いつもみたいに話しかける気が起きない。
何か言えば、零音とネスの気に触れるのではないかと思ってしまう。
ピーチやロイ、マルス達…皆はぞろぞろと部屋を出て行った。
だが俺は、出て行く気にはなれなかった。
やっぱり…気になるんだ。
皆が出て行った後、残ったのは零音とネスと俺の三人だけだった。
「…アイク、行かないの?」
「… … …」
そう尋ねてくるネスに、俺はなんとも答えられなかった。
先程も言ったように…今の二人には、何も言えない。
年下の男二人に怯えるなんて、俺らしくないとは思えるのだが…
「出ていくもここに残るも勝手だけど…どんなに気にしたって
霧花の過去を教える事は出来ないよ」
「…わかっている」
「とりあえず僕と零音兄ちゃんは、姉ちゃんの様子見に行ってくるね」
そう言って、零音とネスは出て行った。
一人でこんな部屋にいるのもなんだと思い…俺も部屋を出て行った。
自室へ向かう途中…霧花の部屋へ通じる廊下を見つけた。
「(…霧花…)」
出来るものなら、今すぐこの廊下を辿って霧花の元へ行きたい。
泣いている彼女を、抱きしめてやりたい。
彼女が安心するまで、ずっと傍にいてやりたい。
…彼女の、傍にいたい。
「(…だが…)」
「霧花の事を深く知らないアンタらの中に、霧花の好きな人がいる訳ないだろ?」
「(…俺も、その一人だ…)」
紫苑が言っていたあの言葉がグサッと刺さった。
俺は霧花の事を深く知らない…
霧花の事を深く知らない奴が沢山いるから、霧花があんな事になっているのなら…
今の俺には、傍にいてやる資格が無い。
「(…なら、もっと霧花の事を…深く知りたい。)」
そう願ってはいる。
だが…霧花は自分の事を深く知られるのを拒んでいる。
零音とネスも、教えようとはしない。
そして…他の皆は、一切知らない。
どうしたって、霧花の事を深く知る手立てが無い。
別に、ただ単に霧花の事が深く知りたくて詮索したいわけじゃない。
俺には、霧花がどんな女でも傍にいてやれる自身がある。
例え、どんなに汚い過去を持った少女だとしても。
人間じゃないとしても。
だから…霧花の事をもっと深く知って、伝えたい。
俺は、霧花の傍にいてやれるって事を。
だけど…知る手立てが無いうちは、そんな願いは夢のまた夢。
ネスと零音に無理に問いただしては、ただの我が侭になってしまう。
――――俺は、どうしたらいいんだろう。
苦しむ彼女を、黙って見ているべきか?
俺は、霧花の部屋へ通ずる廊下で立ち止まったまま悩んでいた。
PR
この記事にコメントする